2007年4月17日火曜日

退院

唐突にやってきた。
週末あたりから自分でも体の調子がよくなってきたと思った。
腹腔鏡検査で採取した肝細胞の検査結果はまだでていないものの
血液検査の数値は通院レベルになってきているので
明日、退院しましょうということになった。
GOTは30までに下がっており、十分標準値になっている。
残念ながらGPTがまだ高いということで、これは通院しながら様子をみることになった。
緊急入院時にはGOT、GPTが4600~4800という数値からみれば驚くような回復。
数日前に看護師さんが言っていたけれども、劇症肝炎の患者さんは何人か見たけれど
これほど数値が高かった人は初めてだったと
自分でもいろいろ調べてはみたけれど、あの数値で、PTが20というと高確率で
致死のようで・・・今考えても奇跡としかいいようがない。

さて、一般的な病気だと退院でひとまず闘病生活にピリオドとなるけれど
残念ながら、自分の場合はピリオドにはならないし、通過点にもならないというのが
正直なところ。

B型ウィルスによる劇症肝炎であったため、感染したB型ウィルスが完全に活動を止めるまで
肝炎発病のリスクと闘うことになる。
3ヶ月ほど前に発表されたというB型ウィルスを強力に抑制する新薬を服用しているけれども
劇的な効果があるわけではない。
医者のレベルから見て抑制が完了したと判断されるまでは、通院はもちろんのこと
体の変化に注意しながら、肝臓に負担をかけない日常生活を送ることになる。
仕事なんかをしているとなかなかそうもいかないのが現実だけれど
そこをコントロールしながらの日常生活を見出すことになる。
私にとっての退院は、パジャマを着て病院のベッドと病室がマイルームという生活が
なくなることであって、決して治癒ではない。


肝不全から脱した後、定期的な血液検査と毎日の点滴が繰り返されていた。
ウィルス量、GPT,GOTともに下がり方が緩やかになって、500~400をうろうろする状態。
ときおり、300まで下がることがあっても、毎日のように続く発熱が
正常な体とはほど遠いことを物語る。
とにかく、毎日これといってすることがない。
肝臓の治療とはこういうものだと聞かされているが、院内散歩も1週間もすると飽きてしまう。
体を動かすことだけはしておかないと、後で困るからとよほど熱が上がらないかぎり
毎日少しずつでも散歩はした。
が、他にすることがない。
入院が果てしなく続くような気がしていた時期であった。
まさに、退屈との闘い。
時折調子にのって、2時間近くも院内を歩き回ったりもしたが大抵当日の夜から8度以上の発熱で2~3日間は熱が下がらないことが続く。
正常な体ではないとわかっているけれども、退屈との勝負には負けることが多かった。

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